5篇すべてが名篇の宮部みゆきの代表作!『我らが隣人の犯罪』宮部みゆき

5篇すべてが名篇の宮部みゆきの代表作!『我らが隣人の犯罪』宮部みゆき

僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の4人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、ミリーを“誘拐”したのだが…。表題作以下5篇収録。

「BOOK」データベースより
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タイトルについて

普通ならば「隣人の犯罪」や「僕らの隣人の犯罪」なんてタイトル付けしそうなところを、『我らが隣人の犯罪』ですからね。

何だか一気に堅苦しくなりましたよね。

「我らが」なんて人生で使ったことあったかな…。

「隣人」から何となく雰囲気を感じるかもしれませんが、「日常の謎」というジャンルですね。

宮部みゆきの作品で子どもが活躍するものは、概ね面白いです。


装丁・表紙について

犬です、ハイ。

表題作『我らが隣人の犯罪』に登場する三田村誠の家の隣に住む女性が飼っている犬・ミリーでしょう。

三田村誠がミリー誘拐を決行させる引き金となりましたね。

古い作品だけあって、ちょっとシンプルさが勝っています。

現在発行されているものは表紙が確か変わっています

後述しますが、本作は本当に名作なので多くの人に手に取って頂きたいと思っています。


ストーリーや私的思い入れ

実は本作は、私の人生で読んだ小説の中でNo.1だと思っているのです。

「トリックがすごい」とか「物凄い感動を味わえる」とか「驚愕の真実」とか、要素ごとに単体で本作より優れている作品はたしかにありますが、総合力が本当に素晴らしいと思います。

以前に『葉桜の季節に君を想うということ』が、私がミステリにハマったきっかけとなった作品だと書きましたが、本作は私が小説にハマった作品、私の読書人生の礎を築いてくれた作品というわけですね。

本作は短編で『我らが隣人の犯罪』『この子誰の子』『サボテンの花』『祝・殺人』『気分は自殺志願(スーサイド)』の5篇で構成されています。

そしてそのいずれの作品もレベルが高い!

高い総合力で読者がページを捲る手を止められないでしょう。

恐らくネット上などでは『サボテンの花』が好きな方が多いような気がするのですが、私はやはり『我らが隣人の犯罪』が好みですね。

本格っぽくはないのですが、短いページ数でキチンと読者を驚かせる手法には感動を覚えます。

ぜひ宮部みゆきの初期の名作にして代表作をお愉しみください。