鈴木くんはすべてを見通せる神様!?『神様ゲーム』麻耶雄嵩

鈴木くんはすべてを見通せる神様!?『神様ゲーム』麻耶雄嵩

神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。町が騒然とするなか、謎の転校生・鈴木太郎が犯人を瞬時に言い当てる。鈴木は自称「神様」で、世の中のことは全てお見通しだというのだ。鈴木の予言通り起こる殺人事件。芳雄は転校生を信じるべきか、疑うべきか。神様シリーズ第一作。

「BOOK」データベースより
Advertisement

タイトルについて

『神様ゲーム』ってとてもシンプルなタイトルですよね。

シンプル・イズ・ザ・ベスト。

でもストーリーは全くシンプルじゃないんですよね。

その点についてはまた後述。

ただ、「ゲーム」と銘打っている割に、別にストーリーにゲーム性が関わってくることもありません。

そして「神様」について、この神様が最大のキーパーソンとなります。

この神様の発言により、主人公・芳雄も読者も思考がこんがらがることになりますよね。


装丁・表紙について

猫ですね、ハイ。

個人的には猫より犬のほうが好きです。

猫が恐らく神様目線で、人形(人)を弄んでいる感じですかね。

そしてこの猫、ちょっと顔が怖いんですよね。

本作もホラーではないのですが、ゾッとするようなシチュエーションもあるので、イメージはピッタリかもしれません。

最後に帯の裏面、著者である麻耶雄嵩のコメントの
「これはトイレ掃除を通じて―」
ってやつ、めっちゃ悪意ありますよね。

ちょっとほのぼのしそうな記述ですが、決してそのような作品ではありません!


ストーリーや私的思い入れ

まず本作は子ども向け推理小説としてリリースされた過去もあるのですが、
「いや、読んだ子どもトラウマになるわ!」
ってツッコみたくなるようなストーリーですよね。

本作を読んで精神的にグサッとやられた子どももいるんじゃないですかねー。

ま、更にミステリにハマったわーって子どもも一定数いると思いますが、将来有望ですね(笑)。

ページ数もあまり多くなく、ミステリの入門としては子ども向けには良いんですけどね…。

主人公・芳雄たちが市内で発生する事件の解決に乗り出すのですが、同級生の鈴木太郎(自称・神様)が事件の犯人を教えてくれることになります。

いわく鈴木くんは、事件の犯人はおろか地球上のすべてを見通せる「神様」だというのですね。

もうチートですよチート。

この鈴木くんが本当に神様かどうかっていうところもストーリーの中核だと思うのですが、何よりも結末が衝撃的過ぎる!

あまり月並みな「衝撃的」なんて言葉は使いたくはないのですが、そう形容するのが手っ取り早いので仕方なし。

鈴木くんが本当に神様かどうか考察しているようなサイトも、ちょいちょいありますね。

さらっと表面を舐めるだけでも高レベルのミステリですが、潜ろうと思えばいくらでも潜る余地がある、大人でも十二分に楽しめる作品であると言えます。

ただ、ご自分のお子さんに読ませたいと思った場合は、まずご自身で読んでみてから決めることをおすすめしますよ。

イヤミス要素も含んでいますので…。