「7」という数字に縛られた7篇『セブン』乾くるみ

「7」という数字に縛られた7篇『セブン』乾くるみ

一見シンプルなトランプの数当てゲームが、生死をかけた心理バトルへと変貌する「ラッキーセブン」ほか、時間を何度もワープする男の話――「TLP49」、超ショートショート――「一男去って……」、戦場で捕らえられた兵士の生き残り作戦とは――「ユニーク・ゲーム」などロジカルな企みに満ちた七つの物語。トリッキーな作品世界に二度読み三度読み必至の驚愕の短篇集。

「BOOK」データベースより
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タイトルについて

『セブン』とは「7」という意味。

いや誰でも知ってるよって思うかもしれませんが、この「7」という数字が本作のすべて

「7」つのストーリー、いずれにも「7」という数字が絡む設定が用意されています。

完全に『セブン』に縛られています。


装丁・表紙について

本作は7篇から成る短編小説です。

恐らく装丁のイラストは、女子高生たちの命がけのゲームを描いた「ラッキーセブン」のイメージですかね。

あまり自信がないです…。

単行本の本作はデカデカと「7」という数字が描かれていたのですが、文庫化に伴いキャッチーで手に取りやすくなったのかなという感じですね。

ただ、またどこかでお話しようかと思いますが、何でもかんでも装丁を「萌え」寄りにしていく傾向はどうなのかなって…。

そりゃ商売ですから売れなきゃ意味ないのはわかりますけどね…。

先日書店で同じく乾くるみの『蒼林堂古書店へようこそ』の装丁が萌え絵(?)に変わっているのを見つけて、ふと思ってしまいました。


ストーリーや私的思い入れ

さすが乾くるみですね。

『イニシエーション・ラブ』で一躍有名になった感のある著者ですが、人を惹き付けるミステリを描かせたら右に出るものはいません。

いずれの短編もクオリティが高く、ゲーム性にも富んでいます。

特に「ラッキーセブン」や「ユニーク・ゲーム」はホント良く考えられているなぁと感心しました。

乾くるみと言えばちょいエロな設定も多かったりするのですが、本作についてはそういうのは(確か)なかったですね。

それも魅力のひとつなんですけどね。

ただ、「ラッキーセブン」なんかは女子高生がワチャワチャするので、そういうのも乾くるみの得意技ですよね。

『Jの神話』とか…

いろいろ言いましたが、ちょっと普通のミステリに飽きたなって方にはハマる作品かと思います。

乾くるみの入門にもオススメ!